妻の介護(青空のように生きたい)

要介護5,身体障害一級、寝たきり妻の介護の思い出、苦しさ、悲しさを日記調に書いてみたいと思います。

(回 想)

                        

妻を介護してからもう何年になるだろう。
5年いや10年、今考えても思い出せない。


今はこの世を遮断するかのように食べることも話すことも体を動かす事も
できない寝たきりの生活になってしまった。


思い出すのはまだ足が悪くなったばかりの頃の事、にぎやかな街の中、緑豊かな
散歩道、美しい花の咲く公園に車いすに乗せて行くと嬉しそうににこやかなその姿を見ると私もうれしくなるのです。


ある晴れた春の日、桜の咲く公園に車いすで出かけた。
すると妻は歩きたいと言い出した。
ようやく立たせてそっと手を放した。


危ない大丈夫か心配して見ていると、ん!!動いたほんの少しだけど。
春のそよ風にも倒れそうな危なっかしい姿だけど・・・


「お父さん 歩けた 歩けた」


頑張って立っているその姿を見た私は涙するしかなかった。
ほんの一歩かニ歩の歩きだが妻には大きな出来事だっただろう。


帰り道「お父さんまた行こうね」「うん いこいこ」
春の風と桜のにおいが二人を祝福しているようだった。